【再確認!】アセトアミノフェン

お薬について1種類ずつ定期的に注目していこうと思い、新しくコーナー?を作りました!

初回の今回は「アセトアミノフェン」

「基礎中の基礎じゃないか!」と思う方がほとんどだと思うのですが、このサイトは新人の方、調べ物をしている学生などにも見ていただけたらラッキーだなぁと思っているので、会えて超基本のお薬にしてみました^^

多くの痛みに対して、さらに解熱剤として歴史ある薬です。細かい適応は添付文書を見てください(笑)

知らない人はいないですよね。

歴史がある=安全性が高く、妊婦にも使用可能であるため、みなさん安心しきっているかもしれませんが、もちろん副作用や、注意すべきことはあります。

最高投与量

まずは1日あたりの最高投与量。4000mg/日  と決まっています。これは鎮痛剤としての場合です。

解熱剤として使用する場合では最高投与量が異なります。基本的には1日2回まで、1日最高投与量は1500mgです。頓用のみの適応となります。

どちらにせよ、肝障害がでる可能性があるため、投与後は採血などを行い、確認していくことが大切です。患者の体質によってはそこまで大量投与でなくても肝障害が起きることもありますからね。

あと、これに関して注意すべきことがもう一つ。

併用薬注意

同じ鎮痛剤のトラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠(先発名:トラムセット®︎配合錠)ですが、↑の通りアセトアミノフェンが入っています。

1錠につき325mgのアセトアミノフェンが入っています。鎮痛剤のため、アセトアミノフェン単剤と併用されることがあります。総量を計算して最高投与量を超えていないか注意してください。

新しい剤型発売

アセトアミノフェンは歴史ある薬ですが、長い間経口剤と坐剤しかありませんでした。しかし2013年、テルモ株式会社さんがガラスバイアル製剤のアセトアミノフェンを発売しました。そして2017年、輸液バッグとしてさらに発売されました。

輸液のアセトアミノフェン製剤は国内唯一。経口摂取できない患者にも使用できるようになったため、医療従事者としてはまた1つ治療方法が増えて喜ばしいことですね(すでに数年たってますが)。

妊婦、授乳婦にも

あまり薬を飲みたくない妊婦、授乳婦さん。私自身は、妊娠中薬は一切口にしなかったし、したくなかったのですが、気をつけていてもつわりや風邪、その他いろいろな症状で苦しんだり、なかには入院する妊婦さんもいます。その場合は仕方ありません。まずは母体の健康をよくするためにも薬を摂取することになると思います。

解熱鎮痛剤は様々存在しますが、やはり長年使われてきただけあり、多くのエビデンスがあるアセトアミノフェンは比較的安心して内服できるお薬の一つです。

安心できるからといってあまり長期間大量投与するのはあまりオススメしませんが。。。(まぁそれはドクターがそもそも処方しないと思うけど)

私はドクターから「妊婦、授乳婦に使用できる解熱鎮痛剤は?」と聞かれたら「アセトアミノフェン」と答えるようにしています。

ということで、解熱鎮痛剤の超基本薬、アセトアミノフェンについてでした。私自身も数えきれないくらい調剤したことある薬ですが、良い復習の機会になりました。これからもいろいろなお薬について復習していきたいと思います!

参考文献:カロナール®︎錠 添付文書(あゆみ製薬株式会社)

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