2020年10月7日、政府は性交直後の内服で妊娠を回避できる緊急避妊薬を、医師の処方なしに薬局で購入できるようにする方針を固めました。2021年度から導入する予定です。
こういう薬が薬局で買える!ということを周知したくて今回ブログのテーマにしました。
どういう薬か
緊急避妊薬は、性交後72時間以内に内服することで妊娠を防止する効果がある薬です。犯罪などに巻き込まれ、望まない妊娠をする女性を少しでも減らすために絶対に必要な薬になります。
内服において気をつける点もあるため、確認していきます
絶対に妊娠しないのか
現在処方薬として使用されている『ノルレボ(R)錠1.5mg』についてですが、効果は約80%ほどとのこと。内服によって絶対に妊娠しないわけではありません。避妊薬は、確実性の高い薬などが他にもあります。あくまでこの薬は『緊急用』として考えていただきたいです。
また、性交後の内服が早ければ早いほど効果が高くなります。
さらに、副作用に「悪心」があります。投与後に嘔吐してしまうと効果が減弱する可能性もあります。この点も考慮しましょう。
授乳中の方は、内服後24時間は授乳を控えましょう。
値段は1万円前後
薬局で購入できるとなると、若い女性は受診するよりも負担が減ると思います。しかし薬は結構高価なもの。子供から親に「緊急避妊薬が欲しいからお金欲しい」なんて言いにくいですよね。どのようにしたら良いか。先日テレビやっていた親側の対処法としては、「医療用のお金を決まったポーチなどに入れておき、『もし病院を受診する際はここからお金を持っていくように』と伝えておく」というやり方をお勧めしていました。
親側としては子供に言ってもらって守ってあげたいですが、子供としてはなかなか難しい。私の考えとしては、お小遣いなどもらっている場合は、ある分を全て使わず、(このような薬代として取っておくわけではなくても)2万円くらいは『緊急事態用』として残しておいて欲しいです。あとは信頼できる親戚の方や友達に借りたり。
精神的にもかなり難しい問題になりますから、できれば親御さんと相談するようにしてもらいたいです。
薬局で購入できるようになれば「あ、今日病院休みだから受診できない」というケースがなくなっていくと思います。しかし上記にも記載した通り、『絶対避妊できる』わけではないのです。内服後でもなるべく病院を受診したほうが良いと思います。
来年度から薬局で購入可能になる予定と言うことで、薬剤師としても周知していくべきことだと思います。個人的に思うのは、できれば中学校や高校の保健の授業などで先生にこの話をしてもらい、多くの方に知ってもらいたいです。