インフルエンザと薬

こんにちは(^^)

前回はインフルエンザワクチンについてでしたが、今回はインフルエンザの治療薬や、飲んではいけない薬などについて書いていきます。

治療薬、何種類?

インフルエンザ治療薬は、内服、吸入剤、点滴と種類が豊富にあります。

このおかげで、どんな患者さんにも対応できるようになっています。一部分だけですが、各薬剤の特徴を簡単に載せておきます。投与量は成人量です。

タミフル(R)

  • カプセル、シロップがあり
  • 治療は1回75mgを1日2回5日内服、予防投与は1日1回7〜10日内服
  • 脱カプセルもOK
  • 新生児から処方可能

リレンザ(R)

  • 吸入剤
  • 1回10mg1日2回5日間吸入、予防投与は1日1回10日間
  • 5歳からOK
  • 値段は他剤と比較すると安い方

ラピアクタ(R)

  • 点滴静注バイアル、バッグ製剤
  • 300mgを15分以上かけて点滴
  • 唯一の点滴製剤のため経口、吸入が困難な方に処方される
  • 単回投与で治療完了
  • 300mgで約6000円

イナビル(R)

  • 吸入剤
  • 40mgを単回吸入で治療完了、予防は20mgを1日1回2日間
  • 40mgで約4000円するが1回使用でOK(10歳以上は1回40mg)
  • 単回で済むため飲み忘れがない

ゾフルーザ(R)

  • 錠剤
  • 40mgを単回投与
  • 新しい作用機序
  • 単回で済むため飲み忘れがない

インフルエンザ治療薬投与に限らず、インフルエンザに感染すると異常行動がみられる事があります。高熱が原因と言われていますが、まだ明確に原因はわかっていません。そのため、なるべく家族の方は感染者から目を離さないようにしましょう。

市販薬飲んでも大丈夫?

インフルエンザかどうかまだわからない状態の時に市販薬を飲んでしまうことがあります。しかし、控えた方がいい薬があります。

アスピリンやロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症剤は、ライ症候群やインフルエンザ脳症など、インフルエンザを悪化させてしまう可能性があると言われています。

解熱鎮痛剤のため、あまりに高熱になると内服してしまう可能性があります。インフルエンザ治療中の解熱剤はアセトアミノフェンが推奨されているので、どうしても高熱が続いている時は医師に処方してもらいましょう。

ちなみに、漢方薬である麻黄湯はインフルエンザに効果があると言われています。元々高熱や喉の痛みなどに効果があると言われている漢方薬です。しかし、麻黄が含まれているため、妊婦さんや高齢者が使用する際は注意が必要です。

インフルエンザに関連する薬についてまとめてみました。2020年10月現在、新しいインフルエンザ治療薬であるゾフルーザ(R)も、厚労省に予防投与時の使用について申請しているようです。日々薬は変化、進化していっているので、定期的に確認していきましょう。

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