薬と飲み物の関係

こんにちは!

お薬飲むとき、皆さん何で飲んでますか?

飲み物の中にはお薬の効果に影響が起きちゃうものもあります。そのような薬の処方箋が来たら、説明するときに患者さんに伝えると、患者さん本人も気にしてくれるようになると思います(^^)

今回はそんな薬と飲み物の関係を一部ですがご紹介したいと思います。

①牛乳×鉄剤&一部の抗生物質&骨粗鬆症治療薬

貧血治療に処方される鉄剤、一部の抗生物質(テトラサイクリン系、ニューキノロン系)、骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネート系)は、牛乳と一緒に飲むとキレートを形成してしまい、効果が減弱してしまいます。

牛乳には豊富なカルシウムが含まれているため、それが原因で薬との相性が悪いものがたくさんありますね。どうしても牛乳を飲みたい場合は、最低でも2時間ほど間隔を開けて飲みましょう。

また、『キレート形成』以外でも問題になることがあります。牛乳の摂取によって胃の中が中性に偏り、そのせいで『腸(中性)で溶けるようになっている薬』が胃で溶けてしまう可能性があります。そうなると期待する薬効が得られないことがありますので、内服中は牛乳を飲む時間をずらすことをお勧めします。

②青汁×ワーファリン

これは『ワーファリン服用中の食べ物の注意点』の記事にも記載しましたが、ワーファリン服用中に大量の緑黄色野菜やクロレラを摂取してしまうと、ワーファリンの効果が減弱してしまうため、禁忌となっています。

青汁飲むとたくさんの野菜が一度に取れるので体に良さそうなんですが、ワーファリンを飲んでいる方は気をつけましょう。

③お茶×市販の風邪薬など

お茶にはカフェインが含まれているものが多いですね。例えば緑茶、紅茶など。お茶ではないですがコーヒーにもカフェインは豊富に含まれています。

市販の風邪薬にもカフェインが含まれているものがあります。一緒に飲んでしまうと、カフェインを過剰に摂取してしまうため、それによる副作用(動悸、頭痛など)が起きてしまう可能性があります。市販の薬には様々な成分が入っていることが多いため、注意しましょう。

④グレープフルーツジュース×降圧剤など

グレープフルーツジュースには多種多様な酵素が含まれており、一部の酵素によって体内の酵素産生を抑制させてしまうため、その酵素で代謝される薬の効果を強めてしまうことがあります。

代表的な薬はCa拮抗薬やARB、ACE阻害薬などの降圧剤です。これらと一緒に飲んでしまうと、効果増強によるめまい、ふらつきなどの副作用が起きてしまうことがあります。

以前は『グレープフルーツの果肉部分にこの酵素は含まれない』と言われていたため、ジュースでなければ大丈夫、と思われていました。しかし近年、果肉部分にも含まれていることが明らかになってきたため、グレープフルーツ自体食べないようにしたほうがいいでしょう。

また、この酵素産生抑制の時間についてですが、人によって異なると言われています。元に戻るまでに、長い人では数日間かかると言われているため、内服中は食べることをやめたほうがいいですね。

また、降圧剤以外にも高脂血症治療薬や免疫抑制剤などにも影響が出ると言われています。何かしら薬を服用している方は控えた方がいいかもしれません。

今回は代表的な飲み物×薬の関係を4つ紹介しました。今回書いた薬以外にもいろいろと影響が出るものがまだあると思います。そのため、薬はなるべくお水、白湯などで飲んで欲しいと説明しましょう(^^)

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