ジェネリック医薬品とは

こんにちは

今回はジェネリック医薬品について考えたいと思います。

今ではテレビCMなどで耳にしている方も多く、『ジェネリック医薬品』という言葉を知っている方がかなり増えていると思われます。

じゃあ『ジェネリック医薬品』ってなんなのか。

このブログは一応薬剤師向けなのでご存知の方が多いと思われますが、患者さんに聞かれた時にどのような回答をしたら良いのかわからない方もいるかもしれませんので、ジェネリック医薬品について書いていきたいと思います。

ジェネリック医薬品とは

簡単に説明しますと、ジェネリック医薬品とは製薬会社の特許が切れた成分を使って他会社が作った同じ成分の薬のことを言います。

医薬品業界では『ジェネリック』を省略して『GE』って言ったりしますね。

同じ成分ですが、会社によって添加物が異なったりします。ということで、含まれているものすべてが全く同じではないんです。

ジェネリック医薬品のメリット

ではここから先発品との違い、メリットについて掘り下げていきます。

①価格が安い

これはジェネリック医薬品の1番のメリットと言っても良いのではないでしょうか。

特許が切れた成分を使っているため、この成分を発見、開発する経費がほぼかかっていません。そのため価格を安くできます。

薬は毎日飲むもののため、1日に何回も飲むものだとやっぱり値段は高くなってしまいますよね。安くても効果が同等であるなら個人的には利用したいです。

②国の医療費を削減

現在問題になっているのは、医療費がかかりすぎて国の負担になっていることです。

日本は国民皆保険のため、病院や薬局の代金は成人であれば3割しかかかりません。じゃあ残り7割は誰が払っているのか。医療費として国が払っています。

そのため、医療費がかかりすぎてしまうと国の財政の大きなマイナスとなってしまいます。

前述したように、価格が安くすむジェネリック医薬品を増やせば、自然に医療費も安くなっていきますよね。

③先発品にない製剤工夫

この辺は医療関係者じゃないと知らない人もいらっしゃると思いますが、ジェネリック医薬品には先発品にない規格や工夫がされているものがあります

例えば、『先発品では錠剤と粉薬しかなかったけど、ジェネリック医薬品には液剤もある』『貼り薬の貼った感じが先発品よりも剥がれにくい』など、様々な製剤的な違いがあるものもあります。(これについては様々な種類の工夫があるため詳しくは次回の記事にしようと思います)

このような違いがあることを知っておくと、「粉薬は苦手だから液体の薬はないの?」「この貼り薬すぐ剥がれちゃうよ」というようなことを患者さんがおっしゃった場合、「ではジェネリック医薬品で良いものがありますよ」と提案ができますよね。

ジェネリック医薬品のデメリット

デメリットについてですが。。。やっぱり効果に関してでしょうか(^^;)

一応、『先発品と効果が同等である』と国に認められたものがジェネリック医薬品になりますが、実は『同等=100%同じ』ではないんですね。添加物などが異なるため、吸収率など差が出てきてしまうこともあります。

約15%以内の差であれば『同等』とみなされます。

そのため、『やはり先発品の方が効いた気がする』という方がいてもおかしくはないんですよ。。。

また、オーソライズドジェネリック(AG)というものもあります。

こちらは、『先発品を作っている会社が作るジェネリック医薬品』のことなので、成分はもちろん、添加物なども全部同じもののジェネリック医薬品になります。

先発品と同じ工場で作られていることもあります。これなら効果も全く同じですよね(^^)

ちなみに。。なんで先発品を作っている会社がジェネリック医薬品を作っているのかって思いませんか?

ジェネリック医薬品は効果が同等で価格が安いもの。国もジェネリック医薬品を普及させたいと思っているため、多くの病院、薬局においてある薬はジェネリック医薬品がほとんどになってきました。

そしたら先発品が売れなくなってきますよね?そうなるとメーカーとしても売り上げがなくなってしまうため、自身の会社でもジェネリックとして全く同じものを作るようになったんですね。

患者さんの中には「絶対に先発品じゃないとダメ」とおっしゃる方もたまにいらっしゃいます。先発品を置いていない場合もあるため薬剤師としては困りどころですよね。メリット③のように、ジェネリック医薬品にしかない製品もあるので、「このジェネリックの製品じゃないと飲めない!」という患者さんもいるんですよ。ジェネリック医薬品に限らず、薬というのは効果は人それぞれなんです。ジェネリックの方が効く人もいると思います。患者さんに合うものはどれか、一緒に考えられる薬剤師になりたいですね。

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