こんにちは
今回は、前回のニフェジピンと同じグループであるCa拮抗薬のアゼルニジピンについて添付文書を見ていきたいと思います。
先発品は『カルブロック(R)』になります。
ニフェジピンとの違い
ニフェジピンと異なる点ですが、1番は効き目の早さでしょう。
ニフェジピンは投与後1時間以内に最高血中濃度まで到達しますが、アゼルニジピンは投与後約2時間で最高血中濃度に達し、半減期は約20時間ほどです。
ニフェジピンと比較すると効果立ち上がりは緩やかで、消失もゆっくりなお薬です。
適応
ニフェジピンの記事で書きましたが、Ca拮抗薬は多くが『高血圧症』『狭心症』の適応を持っています。
しかし、アゼルニジピンの適応症は『高血圧症』のみとなっています。
患者さんにどのような疾患に対して使用されている薬なのか確認することは重要ですが、アゼルニジピンに関しては大丈夫そうです(^^)
食事の影響
『健康な成人男性6例にアゼルニジピン10mgを空腹時投与したときCmax及びAUC0-∞は食後投与と比較してそれぞれ38%及び69%であった』と添付文書上に記載があるため、食後の方が効果が出やすいようです。
飲み忘れてしまったときは思い出した時に内服した方がいいですが、なるべく食後の内服をお勧めしたいですね。
併用注意
アゼルニジピンのみならず、Ca拮抗薬はHMGーCoA還元酵素阻害薬であるシンバスタチンと併用すると、シンバスタチンの効果を強めてしまう作用が見られることがあります。
しかし、他のHMGーCoA還元酵素阻害薬であるアトルバスタチン、プラバスタチンの効果に影響は与えません。ご注意ください。
また、Ca拮抗薬とジゴキシンを併用すると、ジゴキシンの効果を強めてしまうことがあります。その場合、ジゴキシン中毒(嘔吐、めまい、不整脈など)が起きてしまう可能性がありますので、症状の確認をしていきましょう。
また、これを読んでいる方はご存知だとは思いますが、Ca拮抗薬と言ったらグレープフルーツジュース禁ですよね。(『薬と飲み物の関係』の記事より)
アゼルニジピンの特徴はとりあえず以上です。1番覚えておきたいのは、作用発現までのスピードと適応症でしょうか。多くの患者さんに処方されている薬だと特徴が思い当たらないような薬もあったりします。。。その場合は、『特徴がないのが特徴』って思って覚えていくしか無かったりします(笑)それでも“種類“としての特徴はあるはずなので(例えば今回なら『アゼルニジピンの特徴』ではなく『Ca拮抗薬としての特徴』だったり)、広い意味での特徴も覚えていきましょう。
参考資料;カルブロック(R)錠8mg16mg 添付文書