こんにちは。今回は『プラセボ』の話。みなさんご存知だと思いますが復習してみます!
『プラセボ』とは日本語で『偽薬』のことで、効果のないもの薬になります。治験について学生の時に勉強していると名前を聞くと思います。治験では、効果があるか確認したい薬とプラセボを様々な患者さんに内服してもらい、ちゃんと差があるか実験しています。私が勤めている病院では治験はやっていませんが、プラセボが処方されることがあります。この時、だいたい乳糖が処方されます。
なぜプラセボなんて使うのか
プラセボなんて使うのは治験だけ?実はそうではないのです。病院でも処方されることがあります!
先日あったのは、患者さん本人が『眠剤がほしい!眠剤がないと眠れない!』と話していてなかなか寝てくれないパターン。しかし眠剤を内服させてしまうと朝方フラフラして転倒の危険性があります。(実際この方は眠剤飲むと朝フラフラして転んだ経験あり)
そのため、プラセボなら実際は効果がないけど『眠剤』と思ってもらって内服してもらう、ということができます。
ちなみに先ほど『いつもだいたい乳糖』と書きましたが、この方には乳酸菌整腸剤がでました。
当院にあるブドウ糖のタブレットは大きいので飲みづらくて不向きでした(笑)
プラセボはある程度効果があるとされています。『効果がある』という思い込みですね。もちろん実際は効果のないものなので、本当に効かせたい場合はこんなものでませんし、処方自体も(当院では)1年に1回あるかないかです。
世の中にはいろんな人がいて、『薬は絶対飲みたくない!』って人もいれば『この薬は絶対必要!』という人もいる。後者のように少し薬効依存気味の方には良いと思います。しかし、当たり前ですが『いつも飲んでる薬の見た目もハッキリ覚えてて名前もわかる』というしっかりした方には不向きですね。病院に入院中の方なら通用するかもしれませんが、薬局のように基本的に自宅にいて監視されていない状態の方には処方されないかもしれません。(もしかしたら家族の希望とか訪問の場合はあるのかも?)
不要な薬は飲まないのが1番。プラセボが効きそうな方には提案してみてもいいかもしれません。
もし「薬局に勤めていてプラセボ出たことあるよ!」などご経験のある方がいましたらぜひ教えてください。よろしくお願いいたします。