賦形剤で乳糖が使えない時って?

こんにちは。今日は賦形剤についてです。

多くの調剤室には賦形剤として乳糖とトウモロコシデンプンが置いてありますよね。ほとんどの場合、粉砕時の賦形で使われるのは乳糖だと思います。

私は個人的にトウモロコシデンプンを使ったことはないです(笑)でも例え期限が切れたとしても、トウモロコシデンプンは置いておく方がいいのです。

なぜ2つ置いてあるかわかりますか?

乳糖がダメな時がある

賦形する際に乳糖が使えない場合があります

①配合変化を起こす

乳糖と混合することによって、配合変化を起こし、変色してしまう散剤があります。

  • イソニアジド末
  • アミノフィリン末

これらの散剤を賦形しなければならない場合はトウモロコシデンプンを使用します。

また、β-ガラクトシダーゼ末も乳糖と混ぜると分解されてしまうため、混合は不適です。まぁ、乳糖不耐症用の薬なので乳糖と混ぜることはないと思いますが(笑)第101回薬剤師国家試験に問題が出題されたようなので一応記載しておきます。

②乳糖不耐症の方にもNG

乳糖不耐症とは、消化酵素であるラクターゼが先天的に欠損しているため、乳糖を分解できない人のことをいいます。摂取すると、腹部のけいれんや、下痢などを起こしてしまいます。

このような方に乳糖を賦形することはできないため、トウモロコシデンプンを使用します。

(ちなみに、牛乳アレルギーと乳糖不耐症は異なる疾患になります。牛乳アレルギーの方はほとんどの場合、乳糖を摂取しても問題ないとされています。)

以上のように、多くの方に当てはまらなくても、乳糖が使えないパターンがあります。頭の片隅にいれておきましょう。

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